ABOUT

私たちの地域では2013年から工場を解放し、ものづくりの現場を見学、体感出来るイベント「燕三条 工場の祭典」を開催してまいりました。普段は閉ざされた空間である町工場を開放し、お客様に生産の現場へ直接足を運んでいただくことを趣旨としています。

どのような場所で、どのような職人が、どのような技術で製作に携わっているのか。お客様が自らの意思で現場を巡り、五感を使って体感していただくことで、燕三条の工場が大切にするこだわりや思いを伝えたい。そんな思いで活動を続けてまいりました。

職人になりたいという地域外の若者が燕三条に移り住むようになったり、イベント期間外でも常に工場を解放する会社が増え、通年でお客様をお迎え出来るようになったりと街にも大きな変化が現れました。さらに子供たちが親の働く姿を目の当たりにすることで、次の担い手を育む長期的な視点も生まれました。

一年中お客様をご案内できる体勢が必要だと感じ、2020年に旅行業の免許を取得しました。これからは私たちが地域のランドオペレーターとなり、詳細なご案内を行います。

燕三条のものづくりの歴史を紐解くと、常に新たな需要に応え、製造物を変化させてきたことがわかります。それが一握りの力ある職人が作り上げた歴史ではなく、無数の作り手一人一人が築き上げた歴史であることに私たちは誇りを持っています。その伝統の炎を次世代に渡すため、無数の、無名の職人に思いを馳せ、感謝とともに、私たちが今出来ることを誠実に取り組むことが求められます。工場でものづくりの背景や奥深さを伝えることは、未来のものづくりに繋がるに違いありません。

ぜひ燕三条の工場にお越しください。

2022年2月
株式会社つくる
 代表取締役 山田 立